【2021年度版】製造業の未来は?日本の生き残り戦略とは

製造業とは、日本では国内総生産・終了人口共に2割程度占める重要な基幹産業です。

新型コロナウィルス流行後、全国的に一時は売上が低迷していましたが、
2020年後半からは回復基調にあります。

製造業における有効求人倍率は2020年1月の水準まで回復しており、
徐々に新型コロナウィルス前の環境に戻ろうとしています。

しかし、ニューノーマルと呼ばれる昨今、日本の製造業は試練に直面しています。
2021年9月に「製造業を巡る動向と今後の課題」という経産省のレポートが発行されました。

日本の製造業が直面している課題と今後の対策について記載されています。
出典:経済産業省 「製造業を巡る動向と今後の課題」

今回の記事では、経産省のレポートで語られている3つのキーワードを軸に、
日本の製造業の未来について考えたいと思います。

こちらの記事を見る事で、
・製造業を事業とされている経営者が未来に向けた対策を考えるきっかけになる
・製造業界で働いている人たちが自分の会社がどうなっていくかイメージをつかみやすくなる

こちら2点が伝わる内容になっています。

■目次
・3つのキーワードとは?
・レジリエンス
・グリーン
・デジタル
・最後に

・3つのキーワードとは?
2021年5月に、経産省は2021年度版ものづくり白書を閣議決定しています。

ものづくり白書とは要するに「日本の製造業の課題はこんな感じだから解決に向けてどんなことしましょうか」
というのをまとめたものになります。

経産省として製造業の支援にどういう風にお金を使おうとしているかの方向性が読み取れます。

方向性を合わせる事が出来れば、国からの補助金をうまく使うことができ、
事業の維持・拡大につなげていくことが出来ます。

2021年度版ものづくり白書では【レジリエンス】【グリーン】【デジタル】の3つのキーワードを軸にしていくと明記されていました。
3つのキーワードの意図と国が取組んでいきたい事について紹介していきます。

・レジリエンス
レジリエンスとは、困難や脅威に直面している状況に対して、「うまく適応できる能力」「うまく適応していく過程」「適応した結果」を意味する言葉です。

今回でいうと新型コロナウィルのような世界全体に予測不可能な形で被害をもたらす事象に対して、
柔軟に対応できる方法を見出す必要性があるということを指します。

経産省が掲げているレジリエンスへの取り組み強化ポイントは、
①          企業の持続可能な向上に向けた取り組み支援検討
②          供給連鎖(調達・製造・在庫・配送・販売・消費までの一連の流れ)の見える化、リスクの把握
③          繊維産業が他分野に横展開できないかどうか。

・グリーン
グリーンとは要するに地球の環境に優しい成長をしていきましょうという意味です。
地球温暖化は世界規模での課題です。

日本では2020年12月グリーン成長戦略を策定しており、
技術革新を通じて成長が期待されている事業に2兆円の補助金や税制による支援を行っています。

経産省が掲げているグリーンへの取り組み強化ポイントは、
①          温室効果ガス0に向けた技術開発や実装に向けた環境整備する
②          世界情勢も見据えた日本の化学、石油・石炭、鉄鋼・非鉄金属を使った産業をどうしていくか
③          負担が少なく安定的なエネルギー供給

これからの企業は地球に優しい事業や取組みをしっかりやっている企業への
国からの手厚い支援が期待できるため、こういった取組みについてもアンテナを立てておく必要があります。

・デジタル
今までの作業工程を見える化した上で、人の力を使わずにコンピュータが効率よく
作業をしてくれるようにしていく事をDX(デジタルトランスフォーメーション)と呼ばれています。

企業のDX化を進める事で、少子高齢化社会での人材不足や国際競争力の強化を行っていきたいというのが経産省の狙いであると想像出来ます。

経産省が掲げているデジタルへの取組み強化ポイントは、
①          国も企業も連携して、デジタル化に向けて一緒に将来のビジョンを描きたい
②          将来ビジョン実現に向けて、産業全体のデジタル化を進めるために信頼性の確保・技術革新の検討を進めたい

・最後に

いかがでしょうか。
当社でもデジタルの分野の関心が強く、実際にシステム化に向けて様々な検討を始めているところです。

これから製造業を持続的に営んでいくためにも、
様々な変化に対応できるように準備を進めてまいります。

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